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材料表面の原子層制御工学社会連携講座2022.7.18

材料表面の原子層制御工学社会連携講座

国立大学法人東京大学とダイキン工業株式会社(以下、ダイキン工業)は、両組織の包括的な共同研究および人材交流や東京大学関連ベンチャー企業との協業を、高度なレベルで推進する「産学協創協定」を2018年12月に締結した。その一環として、『材料表面の原子層制御工学』社会連携講座を設置し、2021年1月より開始した。

研究目的

さまざまなデバイスの機能発現には、表面近傍での反応等が大きな役割を果たすことが多く、表面制御が重要である。しかし、デバイスやシステムの小型化・高性能化・高機能化にともない、従来の材料・プロセスでは対応が困難になってきており、材料表面を原子層レベルで設計・制御することが不可欠になってきた。このような原子層制御は材料合成理想形の1つであり、半導体・電池・バイオなど多様な分野への展開が期待される。原子層薄膜堆積・エッチングのプロセス設計には、最適な薄膜材料の選定・下地表面の制御・原料化合物の吸脱着等の速度過程制御など、多岐にわたる理解が必要である。そこで本社会連携講座では、これらの研究を推進し、その過程において、材料工学・反応プロセス工学・表面科学・計算科学などの多様な学問領域を俯瞰し融合した原子層制御工学を構築する。さらに学理構築に必要な創造的思考力をもつ人材の育成も目的とする。

研究内容

半導体集積回路を中心に、原子層薄膜堆積・エッチングにかかる研究および教育を行う。多様な検討項目に対して試行錯誤的開発が行われる中で、上述の学問領域と実験検討を両輪とした論理的検討を行う。特定デバイス固有の課題を解決するだけでなく、計算科学を活用し、マテリアルズインフォマティクスやプロセスインフォマティクスへと発展させ、材料およびプロセスを最適設計する学理である原子層制御工学を創成する。

 

メンバー

  • 霜垣 幸浩3

    特任教授

    霜垣 幸浩 (Hiroyuki SHIMOGAKI)

    材料表面の原子層制御工学社会連携講座

  • 鈴木 雄二3

    特任教授

    鈴木 雄二 (Yuji SIZUKI)

    材料表面の原子層制御工学社会連携講座