令和5年3月13日、幾原雄一教授、柴田直哉教授が優れた業績を挙げた研究者に贈られる日本学士院賞を共同受賞することが決定しました。
〈研究題目〉
最先端電子顕微鏡法の開発とナノ界面工学への貢献(共同研究)
〈受賞理由〉
幾原雄一氏と柴田直哉氏は連携して、走査透過電子顕微鏡法の最先端を開拓するとともに、ナノ材料科学における諸問題の解決に取り組んできました。すなわち、界面・転位など局所原子構造・電子状態の定量評価手法の確立、世界最高分解能の達成、軽元素の直接観察、高分解能その場観察など解析手法の高度化に加え、電子顕微鏡メーカーと共同で新規検出器および原子分解能磁場フリー電子顕微鏡の装置開発も行ってきました。その中で、界面原子・電子構造と機能特性の相関、軽元素の原子位置の同定と物性との関係、転位芯・格子欠陥構造の解明、材料変形および破壊のメカニズム解明、セラミックス粒界偏析メカニズムの解明、原子内部の電場直接観察、原子磁場の観察など、世界を先導する多数の革新的成果を上げてきました。これら一連の研究成果を基盤に、ナノ界面工学の学理を構築し、界面や格子欠陥の機能に着目した新材料の設計・創出につなげています。
https://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2023/031301.html#004
日本学士院賞について:http://www.japan-acad.go.jp/japanese/activities/index.html
日本学士院について:http://www.japan-acad.go.jp/