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2022.8.5

工学系研究科長挨拶

加藤研究科長

工学系研究科長

加藤 泰浩

工学は未来を拓く

私たちが生きる現代社会は、温暖化などの気候変動、エネルギー問題、差別や貧困、超高齢化、地域紛争、ウイルス感染症など、複雑で困難な問題に直面し続けています。このような問題を解決するためには、多種多様な専門知・経験・価値観を基に、あるべき未来のビジョンを描き、それを実現する能力が求められます。

工学は、人類の幸福や安心・安全のために新しいモノやコトをつくる学問体系です。まさにこうした私たちが直面している複雑な問題を解決するための学問と言えます。私たちには、「未来はこうあるべきだ」というビジョンを描く能力と、そのビジョンを実現する能力、さらに、その問題を解決したいというパッション―情熱-が強く求められます。私たちは、工学により、困難な問題を解決して人類社会に大きく貢献したいと考えています。

東京大学大学院工学系研究科は18専攻、2附属機構、11附属センターから構成されています。約580名の教員が約220名の事務・技術職員の協力を得ながら、日夜教育と研究に励んでいます。また、約2,300名の修士課程学生、約1,300名の博士課程学生が工学を学び、研究活動を精力的に進めています。工学がカバーする領域は、基礎科学を追究する分野、追究して得られた知の社会実装を主導する分野、新しい融合領域を開拓する分野など極めて広く、研究・開発のスケールも多岐に渡っています。それぞれの分野で探求して得た知を活かし、夢を描き、地球と人類社会にとってより良い未来を創ることが、私たちの大きな目標であり使命といえます。

総合研究機構の前身である総合試験所は1939年に社会との連携を担う組織として設立され、2002年に現在の組織に改組されました。現在、工学系研究科の掲げる目標を達成するために、社会との連携を通して未来を拓く最前線の研究を展開する組織として大いに活躍しています。また関連組織の一般財団法人「総合研究奨励会」と密接に連携し、様々な社会連携の枠組みを整えています。総合研究機構が今後益々活発に活動していけますよう、皆様からのご指導・ご助言をいただけましたら幸いです