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2024.12.17

前工学系研究科長挨拶

染谷 隆夫3

前工学系研究科長 総合研究機構戦略研究部門教授(兼務)

染谷 隆夫

工学の更なる発展に向けて

工学は基礎科学から科学技術全般まで幅広い領域をカバーする学問です。また同時に、ありとあらゆる場
面で我々の日々の営みと直結している学問です。歴史を振り返ると、科学技術によって社会は発展し、我々
の生活を豊かなものにしてきました。しかしいま、世界は従来の方法では対処できない複雑かつ高度な課題
であふれています。エネルギー、環境、資源、水、食糧など、地球規模で喫緊でありながら、一筋縄では解
決できない状況です。さまざまな分野でイノベーションが求められています。
 

東京大学大学院工学系研究科では、純粋な基礎科学の分野から先進的な技術応用を進める分野、異なる複
数の専門性を融合させて新たな領域を切り拓く分野まで、多種多彩な研究が行われています。また、それぞ
れに世界的に卓越した研究が進められているだけでなく、専門性とモチベーションを武器にどんな課題にも
果敢に取り組む有用な人材を輩出してきました。工学系研究科は、こうした活動をさらに発展させることで、
社会の困難を打開できるイノベーション創出の推進力になることを目指しています。
 

総合研究機構は現在、工学系研究科の拠点の一つとして、戦略研究部門、プロジェクト部門、研究基盤部
門の3つの部門で組織され、戦略的に社会連携を進めています。世界が直面する問題は複雑さを増すばかりで、
工学に期待される役割も大きく、総合研究機構の活動は今後ますます重要となるでしょう。当機構の取り組
みによって、より良い社会の実現につながることを願っています。